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人気漫画の長期化は、はたして良いことなのか?

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以前はてなブログで、主に『NARUTO』の感想を、ちまちまと書いていました。

『鬼滅の刃』の登場で、このときに書いた記事を思い出したのです。
今回はそれをリライトしたものです。

『NARUTO』は長期連載された忍者バトル漫画。
漫画を読んだことがない方でも、ナルトの名前くらいは耳にしていると思われるほど、人気の高い作品でした。

世界中で大ヒットを飛ばしました。

連載期間は1999年9月21日 〜2014年11月10日。
約15年連載され、全話数700話、コミック全72巻の長期連載です。

一方、『鬼滅の刃』は、連載期間が2016年2月15日 〜2020年5月18日。
4年4ヶ月で完結。
全話数は205話、コミック全23巻です。

2021年2月現在は、ナルトの息子の物語、『BORUTO-ボルト-NARUTO NEXT GENERATIONS』が連載中。

アニメ化もされていますね。

ただし、『NARUTO』を執筆した岸本斉史氏は、BORUTOを描いていません。

岸本氏のアシスタントだった、池本幹雄氏が作画をしています。
脚本は、小太刀右京氏が担当です。

岸本氏は「監修」の立場で、つまり事実上、名前を貸しているだけと思われます。

注)「監修」という仕事が、どこまで深く作品に関わっているのか不明なので、私の想像です。

『NARUTO』は面白かったし、私も感想を書けるほど、思考を刺激された作品でした。

ただ終盤に近づくにつれて、まとまりがつかなくなった感があったのが、惜しかったです。

子供の頃から漫画を読んでいて思うのは、長期連載漫画が面白くなくなるのは、たいてい中盤以降からなんですよね。

これは、出版社の意向が強く働くため、むやみに話を引き延ばしてしまうからではないかと思います。

出版社が出す漫画は「商売」でやっていますから、「人気がある作品は、できるだけ延命したい」と思うのは当然でしょう。

しかしそのため、無理な設定やストーリーの展開が起こり、結果として、まとまりのつかない終わり方をするケースもあります。

私は『NARUTO』の終盤に、それに近いものを感じました。

たしかにナルトは、サスケを思う友情を最後まで貫いたし、サスケもそれを受け入れて、めでたしめでたしで終わりました。

でも、マダラがラスボスかと思いきや、唐突なカグヤ出現など、私にはどうしても、ストーリーが自然に流れているように思えなかったのです。

ストーリー展開に違和感を覚えると、物語の世界に入れなくなっちゃうんですよ。

もともと商業漫画は、担当編集者と二人三脚で作るもの。
作家が一人でアイデアを出しているわけではありません。

『NARUTO』は海外でも人気が出て、マルチメディア展開が凄い作品でした。
出版社のみならず、『NARUTO』で食べている関係者が増えるにつれ、どこで物語を終わらせるか、集英社も岸本氏本人も、かなり悩んだのではないかと思うのです。

『NARUTO』を巡る関係者の様々な思惑があり、できるだけ物語を引き延ばして、ああいう決着のつけ方をしたのかな?と思っています。

『NARUTO』の人気は衰えていなかったので、関係者達は「息子の代の話」という形にして、『NARUTO』の続編を望んだと思うのです。

しかし、岸本氏は15年連載をしてきて、『NARUTO』で描きたかったことは、既に出し切っていたような気がします。

『NARUTO』の続編に当たる『BORUTO-ボルト-NARUTO NEXT GENERATIONS』から、岸本氏が事実上手を引いているのが、その証拠だとみています。

人気漫画で利益を得る人が増えれば増えるほど、きれいに物語を完結させるのは、意外と難しいのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

人生100年時代。
何歳になっても子どものように学び成長したい、昭和生まれの会社員です。
自分の思考の記録としてブログを開設しました。
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